障害者手帳
今日は障害者手帳を取るか取らないかというお話。
私は検査入院中に手帳の取得について担当医師に相談しました。
「取りたいのですが?」というよりは「取れますか?」という相談をした気がします。
どんな状態になれば手帳が取れるのか全く知識がありませんでした。
結局筋ジスと確定診断がつき、今後進行することはあってもよくはならないと分かったので、すぐに申請をして障害者手帳を取得しました。
幸い進行がゆっくりなので当時も今も等級は同じ4級です。
当時の日記を読むと「障害者」という事実を受け入れることに抵抗があったように思います。
23歳、独身、彼氏なし、仕事なし(病気をきっかけに退職したので)という状況で、障害者になってしまい、描いていた未来が来ないであろう状況に絶望していました。
「手帳取得=障害者」と思っていたのです。
で、10年たった今思うのは、障害者手帳を持っているメリットはあってもデメリットはないのでは?ということ。
手帳を持っていようが持っていまいが、症状は変わりません。
手帳を持っているから障害者なのではないということです。
実際に持ってみてのメリットは今のところ大きく分けて2つかなと思います。
1つ目は直接的な経済的メリットです。
動物園や水族館や美術館の入場料が減免されたり、バスや電車の割引運賃があったりします。
所得税の控除もあります。
障害を持った後、それ以前と同じように稼ぐのはとても難しいですし、
できる仕事も限られるので一般に収入は低くなると思います。
なので素直にとてもありがたいです。
またそもそも外出自体が大変で億劫になってしまいますが、
この経済的な支援が外出の後押しをしてくれます。
2つ目は就職のメリットです。
障害者雇用ってやつ。
私は入院中に手帳取得予定という状況で障害者枠での採用を目指して就活を開始。
未経験でしたが一般事務で仕事が見つかりました。
その後今の会社に転職したのですが、その時は障害者採用専門の転職エージェントを利用し、やはり障害者枠で採用されました。
会社と採用前に病気について話がきちんとできるので、
できること、できないこと、通院の頻度などが伝えられますし、
それで難色を示すような会社では長く働くのは難しいと思います。
今の会社では当初人事部採用で、書類整理やデータ入力のお手伝いをしていましたが、
私の希望でクライアントサービスを行う部署に異動させてもらいました。
障害者はほとんどバックオフィス業務をしているので、珍しいケースですが、
希望や努力を認めてもらえる環境でやりがいのある仕事ができています。
もし今後病気が進行して、今の仕事がきつくなったら、
バックオフィスに戻してもらうかもしれません。
その相談がしやすいのも障害者枠での採用であり、事前に病気の説明ができているからだと感じます。
他にも手帳を持っていると身分証明になるとか、
こどもが優先的に保育園に入れるとか(4級だと難しいけど)、
細々メリットはありますが、デメリットは・・・・・。
なので、発症直後は否定的な気持ちがあった気がしますが、
病気と生きていく以上、手帳の申請してよかったと思います。
手帳がなければ健常者になれるのか?って言ったらNOですから。